保証人の悪夢2

悪夢その

近所の商店街仲間の呉服店の社長が突然挨拶に来た。「実は今度銀行から設備資金として1000万円借りるので保証人になってもらえないだろうか」という相談であった。この社長とは、昔からの知り合いで小・中学校も同じクラスだった。また3年ほど前、私が国民生活金融公庫から運転資金として200万円借りる際に保証人になってもらったことがある。以前に世話になったので断りづらい。「不動産も担保に入れるので心配せんでいいよ。万が一の場合は不動産を処分すれば借金は返せるから」と社長は笑いながら話した。確かにその社長のビルなどは駅前の一等地にある。それでも多少不安に思ったが、かと言って断ることもできず、妻には内緒で保証人になることにした。

それから半年後、その呉服店について悪い噂が流れていた。最近その呉服店には人相の良くない人が出入りしており、店の前には黒の外車がよく止まっているそうだ。それから間もなくして、取引銀行より電話があった。呉服店が不渡りを出したらしい。銀行が手形割引をしていたので、その支払は保証人である私の口座から落としますと言って来た。その資金は私の手形の決済資金だと言っても銀行の担当者には相手にしてもらえなかった。

これがきっかけとなり、私自身も不渡りを出してしまい、親から継いだ書店を閉めることになった。現在、自己破産申立ての準備中であり、妻からは離婚を迫られている。その後の風の便りでは、呉服店の元社長は妻とは離婚して、大阪で浮浪者みたいな生活をしているそうだ。例え破産が認められたとしても、その後の生活の目処は全くない。

※以上の各事例は、保証契約に関するトラブルを理解しやすいようにするためのフィクションです。
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